結婚の意味について2012年版

2012年7月12日

美味
犬「ああ~食べちゃいたいわ~」
兎「ガクガクブルブル」

【前置き】
しばしば2ちゃんのまとめサイトなんかで話題になる、「結婚することのメリットってなに?」「結婚ってしたほうがいいの?」的な議論について、結婚からわずか1年と8ヶ月(2012年6月末現在)である私の見解を書いておきたいと思います。世の中の熟年夫婦の皆様、あるいは独身貴族を貫いてらっしゃる皆様からすればアマアマでユルユルな意見だと思います。しかしながら結婚観なんて何年か経てば私の中でも変わってしまうと思いますので、記録的な意味合いも込めて書いておきます。

【結婚することの意味】
結婚するっていうことは、無条件で溺愛していい相手ができるってことです。親とか兄弟とか友人と何が違うのかって、親も友人も兄弟も、もちろんそれぞれ特別な関係です。しかしそれなりの年齢になって、いつまでも親とベッタリというわけにいかないです。もちろん年取った親を支えるのは大切なことではありますが、結婚相手に向ける愛情とは少し違いますよね。友人や兄弟も「死ぬまでずっと仲良し」ということはそう珍しくないとは思いますが、その「仲良し」は一般的に「同じ人生を歩む」というレベルではないと思います。結婚するということは、二人で同じ人生を歩むということ。つまり、生きている間中、お互いがお互いを心配して、どうやって喜ばせて、幸せにしてやろうかと考えてながら生きていっていい、周囲からも奇異な目で見ないから、思う存分仲良くしていってもかまわないということです。もちろん、夫婦という関係でなくてもそれは可能だと思いますが、法的にも世間的にもすんなりとそれができるっていうことですね。逆に言えば、法的・世間的なことを気にしなければ、結婚する必要なんてさほどないかもしれません。

 

【幸せってなんだっけ】
「そもそも誰かのために労力を払うことが、なんで自分の幸せなんだよ」と思われる方もいらっしゃると思います。幸せを「自分が好き放題にできること」、「自分で稼いだお金を100%自分のために使えること」、「誰にも拘束されずに人生を送ること」だと考えているのであれば、そういう疑問が出てくるのは当然です。でも、ちょっと落ち着いて考えてみれば、それはなんとも幼い考え方じゃないかと思いませんか。「好きなところに行きたい」「食べたいものを食べたい」「欲しいものを買いたい」などの欲求を満たすために生きていくなんていうのは小さい子どもと考えてることが同じで、10代のころに卒業してしかるべきではないでしょうか。せっかくの人生ですから、もっと自分が幸せになるための方法を真剣に考えるべきです。っていうか、自分がどうしたら幸せになれるのか、真剣に考えたことがある人ってどれくらいいるんでしょう。「仕事を見つける」とか「お金を稼ぐ」、あるいは今話している「結婚する」っていう話題でさえも、幸せになるための手段であって、目的そのものではないと思うのですが。

誰かを幸せにすることが幸せ。っていうと大変偽善くさい、あるいは自己陶酔的な、果ては宗教的な匂いすらしてきますが、私はそうは思っていません。もっと単純に科学的な話です。人間には、他者の感情を表情や仕草から読み取って、同調する仕組みが備わっています。これは別に魂がどうしたとかオーラがどうのこうのとかいうカルト教団みたいな話ではなく、脳にそういう仕組みがあるらしいです。(ひところは、ゲームやりすぎるとこの能力がなくなるとかなんとかいう謎議論がありましたが…)わかりやすい例でいえば、あくびが伝染するというアレですね。なんかサルとか哺乳類ならあくびが伝染するらしいので、特に人間に限った話じゃないのかもしれませんが。幸せそうな人と会ったり話したりすれば、自分も幸せな気分になれます。幸せのおすそ分けってわけですね。

【幸せスパイラルを作る】
相方を幸せにすると、自分も幸せな気分になれます。相方が幸せそうにしてくれるからです。だから、自分はもっと相方を幸せにしようとがんばります。それをお互いがはじめたら、簡単に幸せスパイラルですよ。ここで大事なのは相手がどうのこうのではなく、あくまで「自分が」幸せだからやるっていうことです。相方が本当に幸せかどうかなんてわかりません。別の人間ですもの。あくまで相手が幸せそうだと、自分が幸せな気分になれるから自分のためにやる」っていうのが大事です。
【結婚相手の条件】
結婚相手に望むことはただひとつだと思っています。それは、「自分がその人を幸せにしてやりたいと思うかどうか」です。ここで大事なのはやっぱり「自分が」「相手に対して」「どうしたいか」ということです。相手が自分をどうこうしてくれるから、なんて理由は、私からすれば大間違いです。雑誌やテレビで、しばしば結婚相手の条件に「慎重175cm以上、年収1000万円以上、30歳前後で優しくてリードしてくれる男性」なんて書いてるのを見ますが、そもそも探す条件を間違えています。「身長は最低でも175cm以上ない人は、とてもじゃないと愛せない」っていう極度の身長フェチなのであれば話は別ですが、「年収1000万円以上で、性格が良い」っていう条件は間違いです。結婚する相手の側に、何かを求めてはいけません。何度も書きますが、大切なのは自分が相手に対してどう思うかです。相手の身長が150cmぐらいでも、性格がねじくれてて語尾に「~だピョン」とつけずにいられない50過ぎのおじさんでもいいじゃないですか。あなたが幸せにしたいのなら。
うちの奥さんは「なんで私と結婚したの?」と割と本気で、しかも週1ペースで聞いてきますが、あくまで私が奥さんをどう思ったかという話なので、奥さんに正確に伝えることはできません。あと照れくさいしめんどくさいので適当に誤魔化すのが私のやり方です。
結婚相手を探す条件としては、「リアクションが良い人」っていうのがあってもいいかもしれませんね。ちょっとしたことでもオーバーに喜んでくれたり、おいしそうにご飯を食べてくれる人は、やっぱり一緒にいて幸せになれると思います。
【じゃあペットでいいんじゃね?】
単純に愛情を注げる相手なら、ペットでもいいじゃん?っていうアイディアもありますね。ペットは注いだ愛情次第で(よほど変わった生物じゃなければ)色々な反応を返してくれます。ウチのウサギも私が類まれなる愛情を注いでいるので、一緒に遊んだり、昼寝したり、音楽を聴いたり(ウサギが音楽を聴くと思いませんでしたが、耳をピンと立ててウットリしているので本気で聴いているように見えます。ホントのところはどうなんだろう)してくれます。大抵の生物は人間より寿命が短いので先に逝ってしまうと思いますが、それはパートナー選びとは関係ないですよね。大病で明日死ぬかもしれないっていう人でも、結婚したっていいでしょう。でもやっぱり、人間相手に注ぐ愛情とは違う気がしますね。どう違うのかって言われると困りますが、少なくとも私が間違っているときに指摘してくれたり、困っているときに助けてくれることはないです。慰めてはくれますが。
【もろもろの結婚しない言い訳に対して】
・拘束されるのが嫌だ
 → 拘束しない人を探しましょう。相手を拘束するというのは、やっぱり「相手に~して欲しい(あるいはしてほしくない)」という相手側に何かを求めていることなので、結婚する相手の気持ちとして(私としては)間違っています。浮気を疑いまくる人もそうです。
・自由に使えるお金が減る
 → 自由に使えるお金=幸せかどうかを、よく考えてみてはいかがでしょうか。結論は人それぞれだと思うので、お金をとるという方はそれで良いとも思います。
・ 相手がいない
 → 難しいですね。ただ、出会おうとするアクションをしていないのに、出会いがないと嘆くのはやめたほうがよいのでは。人と会ってるのに良い人がいない、という場合は、何か相手のスペックで無意識にふるいをかけていませんか。大切なのは自分が相手をどう思うか、です。
【最後に】

今の私の考え方を素直に書いたつもりです。当然といえば当然ですが、男性寄りの意見になってますね。まぁ結婚っていうのはやっぱり幸せになるための手段のひとつに過ぎないと思うので、自分がどうやったら幸せに生きて死ねるかをまじめに考えていきたいです。まぁ真剣に考えすぎてもアレなので、とりあえずはおいしいものでも食べましょう。

photo credit: daan f. via photo pincc