【雑感】相手のことを想像して認める

2014年4月7日

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「そんな工夫いらないから、もっと大きく作ってきてよ」

夕暮れ迫る教室で、20代後半ぐらいの、髪の長い女性の先生が、私に言ったのはもう20年以上前のこと。

小学校2年生ぐらいのころ。引っ込み思案でインドア派で人前に出るのが苦手だった私が、何の因果か2年生全員の前で、クイズを発表することになりました。確かクイズのアイディアを出したのが私だった、とかそういう理由だったと思います。そういえば発案者が苦労するっていうのはサラリーマンの時も同じだったなぁ。関係ないけど。

引っ込み思案なりに奮起した私は、当時夢中になっていた紙工作のテクニックを総動員して、クイズを分かりやすく表現した模型を作りました。確かアルミ缶の絵からミカンが飛び出すヤツ。もちろん大人から見たら全然大したものには見えないだろうけど、小学校2年生が2年生なりに頑張って、色まで塗った大作。もちろん家でコツコツと。ひとりで。

そこで出てきた先生の感想は…冒頭の一言というわけです。

もちろん先生はアドバイスのつもりだったんだろうけど、一言目にそんな素敵なアドバイスを頂いた引っ込み思案な小学校2年生男子がどう思ったかは、こんなひねくれた大人に成長してしまったことから想像できるのではないでしょうか。

ただ、その場にたまたま居合わせた上級生のお兄さんが、「お前ひとりでこれ作ったのか?すげーな」と言ってくれたことだけは絶対に忘れません。

想像して、認める

目の前にポンと出された成果の裏に、どれほどの手間とか労力とか心が込められているか、考えてみられるのが優しい大人なんだと思います。

お母さんが毎日作ってくれるご飯が、どれほど大変でありがたいことか。
新人が作った企画書が目も当てられない出来だったとき、どれほど本気で取り組んだのか(または取り組まなかったのか)。

正しく想像して、相手を思いやった発言ができるのが立派な大人といえるのではないでしょうか。逆に言うと、想像力とか妄想力が足りないのは立派な大人とは言えません。

「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」というジュール・ヴェルヌの名言もよく知られていますし、想像力・妄想力はとても大事です。日々様々な妄想を展開し、磨いていきましょう。

ちなみに私の想像の中ではセレクトショップじぃーまが表参道に3店舗展開しているはずなのですが、なかなか現実が追いついてきません。現実マジ遅れ過ぎです。