【看病日誌】隣の病室でハットトリックしてる件

病院

というわけで娘の白血病の治療は、おかげさまで順調に進んでおります。

経過は順調です

リンパ性白血病の治療では、フェーズごとに決まった手順に従って治療が行われます。今のフェーズでは、1週間ごとに点滴でヤバイ薬を入れて死にそうな感じになったり、かと思えば体調が良い時に自宅に帰ってヤバイ薬を飲みながら自由に過ごしたりを繰り返しています。どれくらいヤバイかというと、娘と同じ量を大人に投与すると死ぬ、とのことでした。ヤバすぎです。ちなみに治療中に自宅に帰れるかどうかは、患者の体調と主治医の先生の方針によってかなり変わるようで、白血病初心者の方には注意が必要です。今の先生はめちゃめちゃ帰らせてくれるし、細かいことでも親身になってくれるのですごく頼りにしています。最後はやっぱり人ですね。

病室がサラウンドでうるさい件

ところで今回の入院では、両隣の病室が深夜までうるさくて参りました。白血病の患者は免疫力がヤバく、気管や肺にカビが生えたりします。それはかなりマズイので、人との接触を減らすために個室を割り当てられます。個室は確かに個室なのですが・・・入院している病棟が古いせいか、壁が薄い!超薄い!薄いっていうか、これ天井まであるパーティションじゃね?隣の生活音はおろか、会話まで丸聞こえです。レ○パレスかここは。

しかも運の悪いことに、ウチの子は3歳ですが、両隣は中学3年ぐらいの思春期さんたち。消灯時間を過ぎても静かになるどころか、深夜に向かって無意味にテンションが上がっていくのが思春期というものでしょう。

さらに右隣はどうもブラジルあたりの方らしく、病室においても南国ムード爆発。ラテンの血がそうさせるのか、早朝から夜まで大声でおしゃべりが盛り上がりっぱなし!どうもスカイプか何かで自宅や友達と常に通話しているようです。これなら孤独な入院生活でも寂しくならないね!ぼくたちも見習おう!と言いたいところですが、一日中スカダバラブルダバロバロみたいな謎言語を壁越しに聞き続けるのはかなりストレスです。しかもみんな体が大きいのか、数十分ごとにドゴン!と壁にぶつかる音が響きます。サッカーか?病室でサッカーしてるのか?ハットトリック決めるのか?

左隣はやはり思春期の、こちらは日本人のお嬢さんですが、やはり深夜まで大きな声でお母さんとおしゃべりしつつ、さらに大音量でテレビを楽しんでいます。これはある意味仕方のないことなのですが、個室に入っている患者さんは、高確率でクリーンと呼ばれる巨大な空気清浄機を動かしています。アレがハンパなくうるさいので、自然に会話もテレビも大音量になるんですよね。しかし間の悪いことに、こちらは娘の経過が良好でクリーンを使っておらず、大変静かです。そんな部屋に響くテレビの音。

「第30位!ババン!」
おっ帰れま10見てるのかな?焼き鳥屋なのかな?メニュー名までハッキリ聞こえるぞ。っていうかババン!のたびに娘が起きるな。ババン!

「どどーん!バンバン!いてぇよぉ~」
そういえば今夜はダイハード4の放送があったなぁ・・・。でも4はさ、ブルースウィリスがトラブルに慣れすぎててちょっとテンション下がるよね。やっぱり一作目の「巻き込まれた感」がすごくいいっていうかさ。ああそう、2作目の敵役のウィリアム・サドラーは「ロズウェル 星の恋人たち」っていう海外ドラマにも出てるよ。最初は主人公たちを追い詰める最高に怖い相手なんだけど、途中から味方になって、しかもなかなかの三枚目っぷりを発揮するからいい味出すんだよね。・・・で、爆発音のたびに娘がピクピクするんだけど、これノーカット版かな。長いね。

とまぁ消灯時間は21時でそれ以降は寝ないとダメなはずなのですが思春期の子たちにはそんなルールは通用せず、病院側も暗黙の了解的な扱いになっておりました。

それにしても右からスカダバラブルダバロバロ、左からブルースウィリスがサラウンドで響いてきてはさすがに私もダイハードしてしまうので、何度か看護師さんに相談した結果、

「思春期の子たちを静かにさせるのは不可能」

ということで、我々が静かな、角部屋の、今のところ隣が空いている病室に引っ越しできることになりました。ありがてえありがてぇ。看護師さんや偉い人には何度も謝られて逆に恐縮しましたが、たまたま点滴をチェックに来た看護師さんがいるときに相談してみたら折良く壁がドゴン!されてしかもスカダバラブルダバロバロうるさかったので、話はすんなり通ったようですバロバロ。

というわけで今夜は静かな部屋でよく眠れる予定です。日中は0歳の息子の面倒を見ているのであまりゆっくりできませんが、たまにはダイハードでも見てゆっくりしたいと思います。3の、3ガロンの容器と5ガロンの容器で4ガロンの水を測るシーンが好きです。

じぃーまでした。