【読書感想文】『ゼロからトースターを作ってみた』を読みました

2014年4月7日


ゼロからトースターを作ってみた

トースター作るために鉄鉱石を掘るところからスタートって…天才だな(確信)

タイトルが全てなんですけど、イギリス在住の著者がポップアップ式のトースター(食パンが飛び出してくるアレ)を原材料から作るために全英を駆け巡るドキュメンタリーです。鉄を得るために鉱山へ行き、プラスチックを得るために原油を探し、マイカ(発熱体に使う鉱物)を探して秘境を探索します。

もう全編通して極めてバカバカしいんですけど、9ヶ月に渡って真剣にトースターを作ろうとする姿は本当に素晴らしい。原文もおそらく十分にユーモアが溢れすぎているにも関わらず、日本語に翻訳してる人も「なにそれこわい」とか「すごく・・・です」みたいな2ちゃんねらー的言い回しを使ってくるナイスなセンスの持ち主で、ブログでも読んでるかのような読みごこち。

っていうか石油掘ってるような大企業に「トースター作るので、原油分けてください」って電話できる行動力は本当にすごいと思う。見習おう。

安すぎるモノたち

身の回りにある何気ないもの(それこそトースターとか)が、どれほどすごい技術を使って、そしてどれほど地球に負荷をかけて作られているのか。

使い捨てのプラスチックのボールペンとかなんとなく使って捨ててますけど、どっかの超巨大採掘施設から組み上げられた原油を超高温でうまいこと分離して、それで私にはよくわからない技術を使ってペンの形に成形してるんですよね。ペン先はどっかの鉱山で削りだされた金属だし、バネはまたペン先と違う金属だろうし、インクは…何が原料なんだろう。とにかく、今文明が滅びて裸一貫になっても、私にはボールペン1本も作れないんですよね。文明ってすごい。

そしてそんなすごいボールペンは、3本100円(税別)で売ってる。原油をプラスチックにするときに出した汚いガスで汚れた空気、汚した川、そういうのを綺麗にするための費用は入ってません。

全体的にふざけ通してるのに、見過ごしがちな感動や考えなければならないことを教えてくれる素敵な1冊だと思いました。

っていうか電子レンジで鉄を精製しようとするシーンの写真が圧巻(笑)。興味があればぜひ。