プログラム未経験の雑貨屋店長がiPhoneアプリを作って公開するまで:その6 【とにかく作ってみるの巻】

2015年4月10日

1.5ヶ月という長きに渡る独学期間を乗り越え、ついにiPhone用のゲームアプリを開発できるスキルを身に付けた私。長く、苦しく、孤独な時間に耐え切った私を迎えたもの…それは…

飽きてきた。

そりゃそうですよね。1.5ヶ月もずっと同じこと勉強してるんだもん。そりゃ飽きますよ。まだまだ勉強は十分とは思えなかったけど、とにかく自分の作りたいものを作り始めてみました。人生初のゲーム制作、いよいよスタートです。

ここからが本当に大変で、何度も心がへし折られそうになる苦行だとは…この時の私は、まぁなんとなく予想していました。

ゲーム制作の手順その1:どんなゲームを作るのかを決める

まずは作りたいゲームを具体的にイメージします。持ち前の妄想力を活かして脳内だけで作り上げてもいいのですが、紙に書いたりするとより具体的になっていいですね。妄想力にも自信ありますけどね。

ところで私は最初から作りたいゲームが具体的に決まっていました。子供の頃ハマり倒して現在のド近眼の原因を作った電子手帳型おもちゃ「データバトル」。現在では入手困難なこの変なおもちゃに内蔵されたロボット育成ゲームが死ぬほど好きで、どうしてももう1度プレイしたかったのです。ゲームしたい、っていうかコタツに入りながらポチポチしまくったあの頃に戻りたい。おっかさん!

ゲーム制作の手順その2:絵を用意する

さて、ゲームを作るにはとりあえず画像ファイルが必要です。画像ファイルを用意するには、以下の方法が考えられます。

  1. 自分で描く
  2. 誰かに描いてもらう
  3. 素材サイトから持ってくる(借りてくる)

私のゲームに必要な画像(ドット絵のロボットの手足がバラバラの画像数十パターン)がその辺に落ちてると思えません。ついでに誰かに描いてもらうツテもお金もありませんので、ここはひとつ自分で描くことにしました。お絵かきと言えばそう、最強の無料ソフトGIMPの出番です。

GIMP – The GNU Image Manipulation Program

アプリを作るにしろネットショップをやるにしろ、GIMPが使えると大体なんでもできる(無駄な信頼)ので、とっつきにくいですが頑張って使い方を覚える価値はあると思います。

絵なんて描けねーよ!という方は、偉大なるGoogle先生の力を借りるとハイクオリティでフリーな画像素材が沢山見つかるので、探してみるといいでしょう。

ただ、こういう素材って探しだすと眠くなってくるんですよね。超眠い。

ゲーム制作の手順その3:とにかく動くものを作ってみる

素材が集まったら、あとはとにかく「動くものを作ってみる」だけです。あんなに沢山勉強した割に、いざ始めようとすると5分毎に壁にぶつかります。

そもそもどこから手を付けていいかさっぱりわからない。

どうやったらイメージ通りに作れるのか、さっぱりわからない。

頑張って書いたけど動かない。

動いたけどなんか違う。

自力で書かなくてもいいところまで書こうとして何時間も無駄にする。

もう心はポッキポキです。元々私の意志の硬さはポッキーとプリッツの中間ぐらいしかないので、むしろここまでよく持ったと思います。

とにかく最初のうちは(今でも?)プログラムを書いている時間より、自分のイメージを実現する方法を考えたり、ググッたりしている時間のほうが圧倒的に長いです。2時間悩んで、結局1行も書けてないなんてこともザラ。

余談ですが、当時は事務所じゃなく自宅で仕事をしたりプログラムを書いたりしていたので、あまりにも手を動かさずにジッとしている私を見て、奥さんはものすごい暇人だと誤解したようです。そりゃそうだよね、日によっては朝から晩までパソコン開いてジッとしてたもんね…。軽く喧嘩になりました。プログラムを家で書く際は、一生懸命にやっているように見える演技が必要です(真剣)。

今ではプログラムなんてそういうもの(沢山書けばいいわけじゃない…最終的にちゃんと動くものをなるべく簡単に作ればイイ)だと分かっているので大丈夫ですが、当時はあまりの進捗のなさに自分にげんなりしたものです。

自分をなだめてすかして、途中2~3日ブン投げたりしながら作っているうちに、ちょっとずつゲームが動くようになっていくのは何物にも代えがたい喜びがあります。プログラム楽しィィィィ!!

そして喜びの直後にまた新しい壁が出現します。プログラム辛いィィィィ!!この繰り返しです。ドMの方にはたまりませんね。辛いィィィィィ!!

ゲーム制作の手順その4:(何度でも)修正する、または最初から作りなおす

とにかくプログラム初心者のやることですから、出来上がったプログラムの出来は推して知るべしという感じです。ゴチャゴチャしてて読みにくいし、場所によっては自分でもどうして動いているのか分からないレベル。きっと私の情熱とかそういうので動いてるんじゃないかな…。

作っては修正し、作っては修正し、場合によっては何度か最初から作りなおすということを続けました。今でもMacの古いフォルダを漁ると、「Prototype Game」とかいうプロジェクトがいくつもあります。

そして開発を始めてから約3週間。空気の中に秋の匂いが交じり始める頃、(内容的には不完全だけど)ようやくちゃんと動くバージョンのゲームが完成しました。正直ちょっと飽きてきた…。

しかしその時の私は気づいていなかったのです。
プログラム開発以上に難解な、最後の壁が待っていることを…。

どうも、じぃーまでした。
つづく

プログラム未経験の雑貨屋店長がiPhoneアプリを作って公開するまで:その7 【ついに公開の巻】