【読書感想文】『起業する時 ゲーム制作という仕事』を読みました。

2016年1月3日

起業する時 ゲーム制作という仕事
起業する時 ゲーム制作という仕事

ゲームが好きな人ならだいたい知ってる有名ゲームメーカー「日本一ソフトウェア」創業者、北角浩一さんの本。北角さんがサン電子に入社してから独立、起業し、日本一ソフトウェアというビッグなメーカーに至るまでの苦闘が描かれています。

とはいえ日本一ソフトウェアのゲームってほとんどプレイしたことないなぁ。と思ったらあの伝説のバカゲー兼クソゲー「炎の料理人クッキングファイター好」のメーカーじゃないですか。懐かしいなぁ。あまりに酷いゲームで、同級生のK君に900円ぐらいで売ったんだっけ。しかもK君のカバンがゲームセンターで置き引きされて、それ以来行方不明なんだよなぁ。懐かしいなぁ。

※注 クッキングファイター好については本書の中でもアクションゲームのパートは正直なところ初心者クラスである、と書かれています…そこまで酷くはないけど、面白くもなかった、かなぁ…。定価で買ったし…。

日本一ソフトウェアの歴史書

本書は日本一ソフトウェアの歴史書ともいうべき1冊です。スペースインベーダーブームの時代から、私の青春だったプレイステーション・セガサターン全盛期の懐かしいソフトウェアがいかにして開発されたのかが克明に紹介されており、当時を過ごしたゲーマーにはたまらない内容でしょう。

私も日本一ソフトウェアをそんなにプレイした方ではないですが、当時のゲーム雑誌はほとんど読みまくっていたため聞き覚えのあるタイトルばかりで懐かしくなりました。

共同出資の罠、苦しいゲーム業界

本書のほとんどは、北角さんが独立してから、お金で苦しみ、人で苦しみ、いろんな面で大変な苦労をされながら、それでも諦めずにゲーム制作会社を続けていった記録となっており、いちおう独立してやっている身で読むと苦しくて切なくて会いたくて震える感じに仕上がっております。ぜひ独立・開業した人、したい人に読んでいただきたい1冊です。

特にサン電子から独立して最初に起業した会社「プリズム」は全員が出資しているということで、「よく話には聞くけどあんまりピンとこない話題No.1」な「共同出資の罠」というアレを鮮明に記録されています。もうアレです。なんか辛いです。

日本一ソフトウェアのファン、そして起業したい人に読んで欲しい

本書の後半は、北角さんの仕事に対する考え方、お金に関する考え方など、経営者としてもっとも重要な「哲学」がコンパクトにまとまっています。ゲーム制作という仕事に興味がある方もない方も、とにかく起業したいという方には一度読んでいただきたい内容になっております。

さて、PlaystationStoreで600円のマール王国の人形姫でもダウンロードしようかな…。