ネットショップと転売の違いについて【雑感】

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時々ブログのコメントやメールで「ネットショップやられてるんですね!私もヤフオクの転売なんかをやってて~」と言われることがあります。

確かにインターネットを使ってモノを売る、という意味では確かに同じように見えるんだけど…

違うよ!ぜんぜん違うよ!まぁ全然っていうとアレだけど、ちょっと違うよ!

モノを売る、店を売る

転売は「売れるモノ」を安く見つけてきて高く売る、その一点にのみ純粋にフォーカスしたビジネスといえます。売れる商品なら売れるし、そうじゃない商品は売れない。お客さんは常に特定の商品を探している人たちで、とにかく自分が欲しい商品・・・例えば育毛剤メッチャケハエールとしましょう。メッチャケハエールが安く入手できれば、売っているのがドラッグストアだろうがヤフオクに出品している個人だろうがあまり関係ありません。売る相手をほとんど見ていないからです。したがってリピーターはできにくいですし、売っている人に対する熱烈なファンももちろん生まれません。

これに対してネットショップは、(誤解を恐れずに言えば)売れるモノだけを見つけて売っていく商売ではありません。インターネット上にある、あくまでお店なのです。売るのは商品ではなく、お店そのものです。ネットショップにやってくるお客さんは、ざっくり2つのパターンに分けられます。

お店にやってきて商品を買ってくれる、というところまでは転売と大きな違いはありませんが、ネットショップはそこで終わりではなく、「あのお店のページに行けば、知らない育毛グッズとか育毛情報が手に入る」とか、「あそこは品揃えもいいし店員さんの対応も良い」と認知してくれて、リピーターになってくれる可能性があります。品揃えや安さ、店員の対応、それ以外の何らかの付加価値に魅力を感じて、熱烈なお店のファンになってくれればお店としては大成功。これが商品ではなくお店を売ることができた、ということになります。 ここまでできるネットショップに育て上げるのは並大抵のことではありませんので、ほとんどのお店はここまで到達する前に閉店してしまいます。

どちらのビジネスモデルも間違いじゃない

転売やせどりといった商売はとてもインターネット的というか、ある意味で「あるべくしてあるビジネス」だと思います。割とネガティブなイメージ、せせこましく小銭を稼いでやがるぜ!というようなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、商売としては特に間違っているとは思えません。

ネットショップはしっかりと成長させ、いっぱしのお店にするまでに大変な労力と努力と時間がかかるため、転売ほどにすぐに利益が出る商売ではありません。軌道に乗るまではそもそも利益が出ない、またはマイナスの期間が存在することもザラです。しかし転売等に比べると、完成したお店の力は途方もなく大きなものになります(大きくなる前に消滅するお店の方が多いですが)。

どちらのやり方が正しい、ということはありません。しかしそれぞれ似たようなことをやっているにもかかわらず、その性質は随分違っていることを覚えておくと良いでしょう。

まぁ別に覚えていなくてもいいのですが、私は心の中で「違うよ!ぜんぜん違うよ!」と呟いています。マーク・パンサーばりに。