死ぬ気でやらないほうがいい話、または渡辺浩弐が好きだという話【雑感】
「失敗したら確実に死ぬ」つもりでトライすると、どんなことでも絶対に失敗しないらしい。
昔から渡辺浩弐さんの作品が大好きで、ちょうど私が子供の頃にゲーム雑誌のファミ通で毎週連載してたんですよね。「1999年のゲーム・キッズ」とか、「2999年のゲーム・キッズ」とか。
いちおうご存じない方のために解説しておくと、渡辺浩弐さんは作家さんで、ときどき作品が世にも奇妙な物語の原作になったりする有名な方です。
世にも奇妙な物語と聞いてうすうす分かると思うんですが、非常にうまいどんでん返しや、面白いアイディアが満載の短編をたくさん作られています。
で、その中のひとつにパラレルワールドの考え方をテーマにした話があります。
「自分が認識できるのは自分が生きている世界だけ」という前提が正しいとすれば、「失敗したら死ぬ」という状態にいつも自分を追い込んでいれば絶対に失敗しない。失敗したら死ぬわけですから、自分は成功した世界しか認識できないという理屈なわけですね。
※ 単行本が実家にしかないので、実際になんというタイトルの話だったか思い出せないのですが…たぶん「1999年のゲーム・キッズ」の中のどれかだと思う。
例えば競馬をやるときに、予想が外れたら身体につけた爆弾が爆発して確実に死ぬような仕組みにしておけば絶対に当たる、みたいな。
もちろん自分が爆弾で吹っ飛んで死ぬ世界もあるけど、それは自分が生きているから認識できない。あたまがこんがらがりそうですね。
つまり、どんなことでも本当の意味で死ぬ気で取り組めば絶対に大丈夫、ということです。
…とまとめると聞こえのいい自己啓発話のようですが、実際には私は山ほど失敗し続けています。
その理屈に従っていると死にまくりのオール・ユー・ニード・イズ・キル状態です。
今この瞬間にも新しく手を出したアレコレがうまくいかなくて四苦八苦しているわけで、それでもどっこい毎日楽しく生きているわけで、要するに簡単に死ぬようでは人生楽しめないという話ですね。
っていうか失敗してると思ってないし。成功するまでしつこく続けるから失敗じゃないしぃー。
ちなみに例の短編も、「実際には自殺に失敗しておめおめ生き残る未来もあるわけで…」というオチがつきます。気軽に命とかかけちゃダメよね。
じぃーまでした。
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