ネットショップ初心者を狙った「検索エンジンで上位表示しますよ」的な電話をしてくる悪徳業者に気をつけましょう

2月ですね。そろそろ「今年こそネットショップを始めて一旗揚げてやるぜ」と腰を上げた方々が実際にお店をオープンして、嵐のような大量の注文の代わりに大量のわけわからん営業電話の嵐という洗礼を受け始める頃かと思います。

ネットショップ開業相談にいらっしゃる方の中にも

「よくわからないけど上位表示してくれるっていうから月賦で○○万円払った」
「SEO業者に高いお金払ったけど売上が上がらない。ひょっとして騙された?」

など、思わず目を覆って部屋の隅で膝を抱えてガクガク震えたくなるような方が時々いらっしゃいます。ネットショップは気軽に開業できるようになった分、悪徳業者から見るとネギを背負ったカモがグワグワ言いながら次々現れてきたように見えることでしょう。

美味しくいただかれる前に、最低限の知識と心構えをしていきましょう。

※売上アップや上位表示を謳う業者さんの全てが悪徳業者だと言っているわけではありません。優良で素晴らしい業者さんも少なからず存在しますが、悪徳業者と呼ぶべき業者が多く存在していることもまた事実です。

そもそも電話で営業してくる時点でおかしいと思え

「私どもにお任せいただければ、効果的にお客様のショップに集客し、売上アップできますよ」

非常によくある電話営業です。しかし落ち着いて3秒だけ考えていただきたいのですが、そんなに簡単にインターネットで集客できる実力の持ち主なら、そもそも電話で営業する必要ないと思うんですよね。自分のところに効果的に集客すればいいじゃん。

こういう電話を受けたら時間の無駄なのでとっとと切りましょう。

検索エンジン上位表示パターン

「私どもにお任せいただければ、必ず検索エンジン上位表示いたします」

これは嘘は言わないタイプの業者です。しかし悪徳業者のパターンが多いです。なぜなら、「上位表示する」とは言うものの、「どんなキーワードで検索した時に」とは一言も言わないからです。

例えば、「脚がムチムチの30歳男性じぃーま」という名前のウェブサイトを作ったとしましょう。この場合、しばらく待ってGoogleがそのサイトを認識すれば、何もしなくても「脚がムチムチの30歳男性じぃーま」というキーワードで検索した時に1位表示されます。当たり前ですよね、そんな変な名前のサイト他にないし。ただし、「脚がムチムチの30歳男性じぃーま」というキーワードで検索する人間も皆無なのでアクセスは全く増えません。

こういう単純なトリックを、もう少し巧妙にやるのがこのパターンの業者です。

広告枠が大変お得に使えるパターン

「今だけ無料モニターで広告枠を使っていただけるサイトさんを探しておりまして」
「今ならたまたま空いたこの広告枠を、格安で使っていただけるのですが...」

安いor無料で広告枠を使わせてくれるパターンです。これも3秒考えていただければ分かるのですが、そんな多くの人の目に触れるすごい広告枠があるなら、「広告主募集」っていう広告を一瞬だけ出稿すれば、広告主なんてすぐ見つかると思うんですよね。わざわざ見ず知らずのネットショップ運営者に電話してくる時点でお察しでしょう。無料モニターというパターンも、放っておくと勝手に有料契約に切り替わる手法などがある(そして解約が面倒)ので注意が必要です。タダより高いものはない!

取材です!というパターン

「サイトを見て、ぜひ取材させていただきたいと思うのですが…」

これはちょっとだけ難しくて、ガチで取材が来るパターンと、いわゆる「取材商法」というヤツのパターンがあります。「取材商法」とは、本当に取材チームが微妙な芸能人をレポーターとして連れてきて取材してくれるのですが、その代わりに「寄付」を要求してくるビジネスです。実際に雑誌(売ってるのみたことない)やWebサイト(知り合いで見たことある人が誰もいない)にかっこ良く載せてくれるので、お金が余っている人は一度体験してみてもいいかもしれません。

見分け方としては、単純に電話してきた人の会社名で検索すれば被害ブログが続々出てくるでしょう。あと、「わざわざ自分を取材する意味がわからない」と思った人はたぶんそのカンが正解です。

だいたい通じる電話営業への対応

電話営業への対応が面倒な時に使える魔法のキーワードがあります。

「今は手が離せないので、詳細はメールでください」

この一言で、大抵の電話営業は終了です。迷惑な営業電話は、テレアポ用のシステムを使って片っ端から電話してくるのが普通なので、メールでの対応をしてこないのです。

ほとんどは「ウェブサイトを見て」電話してきたと言っているはずなので、メールアドレスを訪ねてきたら即アウト。普通ネットショップのサイトにはメールアドレスなり問い合わせフォームなりがありますからね。なのにメールアドレスを尋ねるということは、なにか怪しい名簿でも見て電話してきたに違いありません。「ウェブサイトに書いてありますよね?それじゃ」で終了です。

また「今すぐ決めていただかないと他の方にチャンスが行ってしまうんですよ」といわれることもあります。そんな誰もが飛びつくすごいチャンスを見ず知らずの人間にプレゼントするために片っ端から電話するとか不思議です。ふしぎ遊戯です。

検索エンジン対策は自分で勉強しないと意味がない

よく言われることですが、検索エンジン対策(SEO対策)は他人に丸投げできない作業です。というかネットショップがやりたいorやっているのに「検索エンジン対策ってなに?」という方は、認識を改める必要があります。ネットショップの仕事のメインが検索エンジン対策で、他はオマケの業務である…というと語弊がありますが、それくらい重要だと思ったほうがよいでしょう。

さもないとネットショップは絶対に成功しないことはもちろん、いつか悪い業者に騙されて、しかも「騙されたことにすら気づかない」状態で延々とお金を取られ続けることになります。

まずはお金も掛からないし、バズ部さんの記事を熟読するところから始めてはいかがでしょうか。

それから「どうしてそんな悪徳業者が存在するのか」という点については、以下の書籍が読みやすくて参考になります。

ネットで儲ける王様のカラクリ ~物語でわかるこれからのWebマーケティング

新品価格
¥1,706から
(2015/2/5 11:41時点)