【読書感想文】『リスティング広告 プロの思考回路』を読みました

リスティング広告 プロの思考回路 (WEB PROFESSIONAL)
リスティング広告 プロの思考回路 (WEB PROFESSIONAL)

インターネットでモノを売る、サービスを提供する人にとって、リスティング広告は避けて通れない道のひとつ。この本はすでにリスティング広告を運用したことがある人向けの最高すぎる教科書です。

ああボロ儲けしたい。本音を言えばインターネットで仕事なんかしなくても、いっそ呼吸するごとに3000円ぐらい私の口座に振り込んで欲しい。そしたら毎日一生懸命呼吸するのに。

っというわけでさんざんSEO対策本を漁ってきた今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか。インターネットの検索エンジンに上位表示するSEO。とはいえSEOはコツコツ続けなければいけないものであると同時に、そんなにすぐに効果が出るものではないのもまた事実です。そこで出てくるのがリスティング広告。リスティング広告を制するものはSEOでも一歩抜きん出る。たぶん。

リスティング広告ってなんぞや

リスティング広告とは、各検索エンジンの検索結果に評される有料の広告。例えばグーグルで「保険」と検索すると出てくる検索結果以外の広告がそれ。
検索結果の例
いろいろ出ますね。

リスティング広告は主にYahoo!のスポンサードサーチ、GoogleのGoogle Adwordsの2つが主流。どちらもお金さえ払えば簡単に出稿でき、クリックされるたびにいくらか持っていかれます。SEOと異なり、お金さえ払えば特定キーワードの結果に簡単に自社のリンクを表示することができます。

逆に言うと、SEOは検索エンジンの気持ち一つで表示されたりされなかったりしてしまいますが、リスティング広告はお金を積めば積むだけ検索結果に表示できるということ。とはいえお金を積みずぎれば広告費で破産してしまいますし、人気のあるキーワードは当然のごとく激戦区となり、上位に表示するのにものすごい金額が必要になります(例に挙げた「保険」なんてヤバイ激戦ぷりですよね)。

漠然と運用しがちなリスティング広告の考え方をくまなく解説

本書は、リスティング広告をすでに運用している方向けに、タイトル通り「プロならどう考えるべきか」という内容を詳しく解説しています。珍しくタイトル詐欺じゃない、充実した内容です。ちょっぴり例を挙げると、

  • うまい出稿価格の調整方法
  • 1位に掲載してよい商品、関係ない商品
  • LPOの城跡
  • 成熟市場での戦い方
  • ディスプレイ広告について

などなど、リスティング広告に興味がある方なら惹かれずにはいられない内容が網羅されています。リスティング広告を掘り下げていない書籍では「とにかく1位に掲載されるように出稿しろ」とか、「習うより慣れろ」みたいなことを自信満々に言い切ってしまったりしていてげんなりさせられることが多いですが、本書では1つひとつ、実際の事例に照らしあわせて解説してくれるので説得力があります。
中古の値段が高いから良書というわけではないですが、定価2,200円のところAmazonのマーケットプレイスでも2,100円という超高価格なあたり、良書の片鱗が垣間見えます。

とにかく相手は人間なんですよね

ネットで商売していると常々感じるのですが、結局は人間同士のやりとりなんですよね。私のように雑貨を販売しているだけでも「丁寧に対応すれば、お客様もそれに応えてくれる」というのを感じるように、ディスプレイとキーボードでカタカタやっていても、やっぱり人間同士のやり取りになるのが商売というものです。※関係無いですが、Amazonも超システマチックに商品を配送し、自動で広告を表示しているだけに見えますが、各商品のレビューなんか見ると、もう人間臭さが出まくりですよね。
リスティング広告も同じで、結局「どのようにお客様に見えているか、どのようなお客様に見られているか、見られたいのか」っていうのをリアルに想像する力が大事なんだと思いました。こういうのは数字でバリバリ分析するのと同じぐらい、人間を想像する力を養うことが大事だと思います。っというわけで、私もカタカタばっかりやってないで、もっと人に会ったりしたいなぁーと思いました。在宅ワーカーは、どうしたって人に会う機会が減ってしまうのがいけないと思います。自宅、大好きですけどね。

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