【読書感想文】『インバウンドマーケティング』を読みました。

インバウンド・マーケティング
インバウンド・マーケティング

インターネットを利用したマーケティング戦術の基礎(in欧米)が網羅された1冊。

あれっかれこれ24時間ぐらい注文が1件も来てないぞ。どうしよう(迫真)。っというわけで注文がなければやることも特にないのがオンラインショップの良い所で、これを活かして読んでみたのが本書。こんなに注文がこないと、いつまで経っても自家用ヘリコプターでロマンスカーを追い越しつつ箱根に移動して高級旅館でいい旅夢気分ごっこを嗜む日が訪れません。どうしょう(迫真)。

インバウンドマーケティングとは?

従来の「自分から売り込む営業」、たとえば電話セールス、テレビCM、飛び込み営業、チラシの配布などなどをアウトバウンドマーケティングと位置づけ、これに対して主にインターネットを利用して、「見込み顧客に見つけてもらう施策」をインバウンドマーケティングと呼ぶそうです。
消費者の行動は常に変化しています。昔のようにセールスマンが突撃したり、電話セールスを展開しても、現在の消費者はそれらをブロックする手段に熟達しているため、ほとんど効果がありません(確かに、私も新聞の勧誘を撃退するのは得意です)。逆に、消費者は自らインターネットなどを利用して情報を収集し、自分に必要なサービス・製品を見つけ出します。なので、従来のアウトバウンドマーケティングには昔ほどの効果はなく、インバウンドマーケティングが重要になっているのです。
っと書くと真面目っぽいですが、言われてみると当たり前ですよね。当たり前なのに、やっぱり昔ながらのマーケティング手法をやっちゃうところが人間なんでしょうね。

幅広い内容を網羅

本書では、インバウンドマーケティングの名のもとに、コンテンツ作り、SNS、Twitter、ユーチューブ、SEM、LPO、さらにデジタル時代の人材登用方法まで、幅広く扱っています。例によって幅広く扱っているため、各項目についてはそれぞれを専門で扱っている書籍を読んだほうがいいです。どちらかと言えば、「インターネッツ難しいです。私は昔ながらの売り方にこだわります」と考えているような経営者、起業家さんが読むべき内容だと思います。

思わず突っ込む「欧米か!」(古い)

扱っているサイトについて、FacebookやTwitterなど日本でもメジャーなサービスもありますが、そうでないものもあります。たとえば日本語版が存在しないソーシャルニュースサイトDiggとか、日本でどこまで使われているのかイマイチわからないLinkedInなど。※私が知らないだけで、日本を牽引するエリートさん達は、みんなつかいまくってるのかもしれません。
とりあえずよく知らないサービス名が出てくるので検索してみると日本語不可だったりするので、思わず「欧米か!」と突っ込んでしまうことうけあいです。※本書の著者はブライアン・ハリガンさんとダーメッシュ・シャアさんなので、欧米だと思います。

これから起業する人、インターネット嫌いな経営者の方へ

こういう類の本を読む度に感じるのは、「ウェブ関係は担当者に一任してある」という言葉は、経営者、起業家など、ひとつの事業のトップをやってる方が決して口にしてはいけない時代になったんだなぁ、ということです。全員が全員、HTMLとCSSに精通して、SNSで記事を投稿する必要はないと思いますが、経営者自らの目で、どういう方向性で、どんな施策が行われているかをチェックする目を持つことが必要です。(それには、ある程度毎日インターネットに触れる必要があるのですが)。ほんのちょっとしたことで効果が大きく変動するインバウンドマーケティングの施策。「良くわからないから、ホームページを担当に作ってもらったぽよよ~ん」と言っちゃうような経営者は、「私、全力で時代に取り残されようとしてます!会社潰します!」と宣言しているのと同義かもしれません。
この理屈でいくと、どっかの一般社団法人も先は短いと思いますが、そもそも大した活動はしてないのでダラダラ存在し続けるかもしれません。あれっ何の話でしたっけ。

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