【読書感想文】『検索エンジンに上位表示する方法教えます』を読みました
検索エンジンに上位表示する方法教えます
検索エンジン(Google)とSEOの基本的な考え方を、死ぬほど分かりやすい文章、かつ2時間ぐらいで余裕で読み終われる文章量にまとめた良書
寝ても覚めてもSEO。そう、SEOをマスターした暁には、自家用ジェットでカリフォルニア、もといキャリフォ~ニアと日本を好きなときに行ったり来たりしつつ、シュワ元知事と談笑しながらキャビア、もといキャビィ~アがたっぷり乗ったリッツでリッツパーティを開く生活が待っているのです。
というわけで今日の1冊。
書いているのは映像制作会社の社長さん
本書はメディアジャパンという、映像制作の会社で代表取締役をやってらっしゃる宮崎敬士さんの著書とのこと。こういう類の本って、ほとんどが有象無象のSEO会社が発行しているので、なんだか珍しい感じがしますね。
とにかくわかりやすい検索エンジンのいろは
本書はとにかく分かりやすい文章で、専門用語を極力排除して書いてあります。なにせ書いている社長さん自信、キーボードでローマ字入力ができないという珍しい方なので、あまり技術に傾倒したことは書いてありません。
本書の冒頭もインターネット、Googleの成り立ちからスタートするので、パソコン買ったけどインターネットってどこで売ってるの?という方でも安心です。
キーワードは『学生目線』
Googleはもともと、ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンという学生が作った仕組みだ、だから学生目線で考えれば仕組みが見えてくる。っというのが本書の一つのポイントです。なんだかそんな無茶な、と思わなくもないですが、確かに実態を捉えるのにしっくりくる考え方だと思いました。Googleの評価の傾向として、
- 公共性の高いサイトは評価が高い
- 無料で情報を提供するサイトは評価が高い
- エンターテインメント性が高いサイトは評価が高い
など、確かに学生っぽいかなぁーと思わなくもない感じです。
SEO対策の一環として、市役所のバナー広告を買え!というのが面白いアイディアだと思いました。市役所ってバリバリ公共のサイトだから、ページランク高いんですね。今の毎月の広告費がン万円だから…効果があるなら安いかも。今度試してみよう。
オタク社員にやたら厳しい筆者
広告宣伝費の少ない中小企業で、オタク社員にホームページを作らせると、社長を喜ぶことだけを目的にしたダメサイトを作る。だから、オタク社員じゃなくて企画力、文章力のある社員にホームページを作らせろ!と高らかに宣言しています。そんな無茶な。そもそも費用がかけられないから、スキルがある社員に任せてるんじゃないのか。HTMLもCSSも書けない社員に任せちゃダメだろ。っていうかオタク社員=企画力、文章力がないってどういうイメージなの。SEO対策を念頭に置いてホームページを作れる社員なんて、その辺にゴロゴロしてるわけないじゃん。などツッコミどころがいっぱいです。著者はなにか、オタク社員に恨みでもあるのでしょうか。
目からウロコのホームページ制作業者えらび
著書は経営者なので、具体的な技術論ではなく、ホームページ作成業者の選び方を提案していますが、これが結構目からウロコです。
普通、ホームページ作成業者を選ぼうと思ったら「デザインが美しいか」「値段はどうか」などで選ぶと思います。しかし筆者は、「上位表示したいキーワードの調査結果を提案書に載せてくるか」という点に注目。
確かに、私のようなネットショップ関係者には当たり前のことなのですが、ホームページの美しさ、カッコよさと実際の売上、宣伝効果はそれほど関係ありません。全くないわけではないですが、ある一定レベルより上(見てて違和感がなければ)であれば、そんなに問題にはならないのです。問題は、どんなにカッコイイページでも、誰にも見られなければ意味が無いということ。
にもかかわらず、世間一般のホームページ作成業者、ウェブデザイナーさんはデザインのカッコよさを競い合ってますよね。まぁデザイナーっていうぐらいなんだからそりゃそうなんでしょうけど。ウェブデザイナーを目指して勉強する人も、「いかに優れたデザインにするか」は勉強するし、練習もします。そりゃそのほうが楽しいし、すぐに形になって成果が出ますからね。でもそうやって出来たカッコイイページ、各種検索エンジンで、何のキーワードで上位表示される想定なのでしょうか。高いお金を払ってカッコイイホームページを作ってもらって、さらにそれを見てもらうために高い集客コストを払わないといけないホームページなのでしょうか。それはちょっとサービス悪いですよね。
ホームページ作成業者とSEO対策業者は別に存在します。当たり前のように存在してます。でもそれってちょっとおかしい。いや、おかしかないけど、ホームページ作成業者、ウェブデザイナーがSEO対策の責任を全く考えてないっていう状況は、ちょっとサービス悪いんじゃない?と思いました。
すぐ読めるので、広く万人におすすめ
とにかく分かりやすい文章で短くまとまっているので、少しでも興味のある方は一読してはいかがでしょうか。っていうか著者はオタク社員にどんな恨みがあるんでしょうか。気になります。
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