大損する前に本を読もう

古い本

「図書館には最新の情報がないからなぁ~」

ちょっと前に20代前半の若者から「未経験でネットショップを始めた時に、どうやって勉強したか」と聞かれたので「図書館で片っ端から関係しそうな本を読んだ」という話をしたことがあって、その時にこう言われたわけです。最新の情報がないから…?

その時からなんだか違和感を覚えておりまして、なんだろうなぁと思っていました。

しょっちゅうもらう教えてメール

ところでこういうブログを何年も続けていると、しょっちゅう知らない人から「○○について教えて!」というメールをもらいます。

それはネットショップの相談であったりアプリの相談であったり、(なぜか)ただの人生相談であったりいろいろで、私としてはいちおう社会の役に立ちたいと思わなくもないのでなるべく返信するように心がけているのですが、ここでもなんだかいつも違和感を覚えています。

っというのもこの質問、大抵は「それ、わざわざ見ず知らずの人間(私)に聞くほどのことか…?」と疑問に思わずにはいられないような内容がほとんどなんです。

たとえば、ネットショップの仕入れのやり方。
写真の上手な撮り方。
アプリ開発のやり方。

個別の事情があって、なるほどこれは誰かに相談したいよね~という内容も稀にあることはあるのですが、ほとんどは初心者向けの本でも1冊買ってくれば解決しそうな内容ばかりです。なんでわざわざ私に聞くのん?

ググッても出てこないから質問しました…!?

で気がついたのですが、最近質問メールをくれる人に共通して

「ググッても情報が出てこないので質問しました」

と書いてくる人が多い。超多い。私はGoogleのオマケか。

それにしても調べる=ググるという以外のやり方を知らないというのは極端な話です。これがゆとり教育か。いや、普通に年上の人もこういうメールくれるから違うな。

どうも「自分でモノを調べる」という経験が少ない人は、情報と知識の区別がついていないようですね。

知識≠情報

超簡単に説明すると、

ググると手に入るのは「情報」です。

たくさんの情報を自分の中に吸収して、色々な視点や組み合わせで考えられるようになったものが「知識」です。

ググッた情報を蓄積して「知識」にすることももちろんできますが、残念ながらネットの情報は分かりやすく体系的にまとまっているわけではないので、「知識」と呼べるまで蓄積して整理するのに膨大な時間がかかります。

書籍はその道の専門家が分かりやすく順序立てて情報を伝えてくれるので、効率よく知識を得ることができます。

べつに、すべてのことに「知識」が必要なわけではありません。

例えば「美味しいホットケーキの焼き方」とか、「上手な指パッチンの方法」を調べるなら情報だけで十分でしょう。

しかし私に質問してくる人は、ほとんどがビジネスに関わることです。

ビジネスに関わることは、「知らないと大損する」「騙される」「法律に触れる」ようなことがたくさんあります。

初めてチャレンジするビジネスなのに、ググッて得ただけの断片的な情報だけだと思わぬ落とし穴にハマる危険性が高いです。

なにも小難しい話ではなく、「自分が知らないことはググれない」っていうだけですからね!

そういう危険性やよくあるトラブルも含めて、書籍を複数当たればまるっと触れておくことができます。

例えばよくある「SEOインチキ業者」にひっかかる人はネットショップ開業に関する本を全然読んでないのがわかります。だってほとんどの本に「SEO業者は詐欺の可能性がある」って書いてあるもの。

「小口輸入」で稼ごうという人は、正しい輸入の手続きを経ないと、せっかく買い付けたものをまるっと廃棄するとか、後から高額な関税を支払うことになります。

要するに、本読め!大事だぞ、本!

気軽にメールしてもらえるのは嬉しいです。

っというようなわけで、質問内容があまりにもアレな方への返信にはほとんど「本読め、本」という話を丁寧に書いて送るのですが、そういう人は自分の質問への「そのものズバリ」な回答がないのが気に入らないのか、私のメールに返信してくれません…。あくまで私のことをGoogleのオマケか何かだと考えてらっしゃるようです。光栄です、Google先生!

でも痛い目を見るぐらいなら、ちょっとGoogle以外の方法でモノを調べるやり方を知ってほしいと思いますので、今後も「本読め、本」という内容を積極的に返信していこうと思います。

じぃーまでした。