しっかり作り込むのと適当なところでリリースするの、どっちがいいの問題
新作、細かい調整は置いといてだいたい遊べる状態にはなったのですが、逆にこう、形になると重箱のスミが気になってくるというか、重箱の形そのものが気になってきたり、そもそもこ重箱でよかったのかみたいな気持ちに囚われる謎の現象が発生しがちであり、今まさに発生しているところです。
そんなわけで、今週はずっと、すでに完了していたシナリオとか会話中の演出を修正していました。結構良くなったと思いますが、依然として気になっている部分はいっぱいあります。むしろ全体的に修正したせいで気になる部分が増えたまである
この「遊べる状態になってからの修正作業(呼び方ある?)」、果たしてどこまでやるのかというのはなかなか難しいテーマです。特に私のように、確実に決まった締切がない人間にとっては。
とっととリリースしてしまえ派
とっととリリースしてしまうメリットとしては、とりあえずある程度の売上が立つということです。ゲームはリリースした瞬間が最初の儲かりどころなので、お金がない時には特に重要です。さらにゲームの評価がはっきりするので、アプデを続けるかやめるかの判断もできるし、プレイヤーのフィードバックから作り込む前にゲームの方向性を変更することすら可能になります。
売れなそうなゲームを作り込んでも仕方ないからね!!!
とはいえ、実はヒットするポテンシャルを秘めたゲームなのに作りが甘すぎて伝わらないという可能性もありますし、そもそもとっととリリースするのに向いてるゲームとそうでもないゲームがあるとも思います。すごく単純に考えればアクションゲームはとっととリリースしたほうがフィードバックがもらえていいと思うし、ノベルゲームはとっととリリースしてしまうとその後の展開がしづらくて向いてないでしょう。ウケが悪いからストーリー変える、なんて難しそうだし、サクサクとシナリオ追加するのも難しいでしょうし。
ガチガチに作り込んでからリリースしろ派
ガチガチに作り込むメリットは、やはり自己満足がめちゃ得られる点でしょう。作り込みまくればヒットする可能性も上がるでしょうし(力量次第)、やるだけやってヒットしなかったら諦めもつくというものです。
もちろん、時間をかけた分だけコストが回収しきれないリスクが高くなるわけで、要するに食いっぱぐれる危険性がアップします。
そして気持ちの問題!ずっと同じゲームを作り込んでいるとモチベーションが維持できません。少なくとも私は無理。飽きる。せいぜい1年ぐらいがモチベーションの限界です。ダラダラ続けることはできるでしょうけど、フィードバックもなしに高いモチベーションで開発を続けるのは無理です。
結論
そんなわけで、「自身の状況に合わせて、どこまで作り込むかを判断しましょう!」みたいなウンコ的結論になるのは致し方ないのですが、もう少し考えてみましょう。
私がゲーム開発者として生き残るためにもっとも重視しているのは開発とリリースの速度です。どんな作品でも、仮にクソ駄作だとしても、とにかく数を撃つことが重要。何がヒットするのかを予測することは不可能なので、可能な限り数を出すことが最重要です。そうでなくても開発体制が一人、むやみに時間をかければ、あっという間に詰んでしまいます。ここ数年は運良くいい感じにやっていけていますが、もっとリリースしていかないと10年、20年という先までやっていくのは難しいでしょう。
では、半分完成したくらいでとっととリリースしていくべきか!?
そうはそう!
でもね、ほんのちょっとの作り込みでゲームの印象でめちゃくちゃに変わるんです。5分で終わる改修をしなかったせいでヒットの可能性が0になっちゃうかもしれない。そう考えたらとっととリリースするのもけっこう難しい。
じゃあ、自分で予定をきっちり切って、それに合わせて・・・やればいいんでしょうけど、これは個人開発者の話であって、ちゃんとしたチームとかゲームスタジオの話じゃないんです、じぃーまの話なんですよ奥さん!!
スケジュールを切って、タスクを細分化して、一つひとつ消化しながら計画的に進めていってうまくいくでしょうか?もちろん否、超否です。
そうやって計画的に作って生まれるものは、計画的に作られた感じのものになります。もちろんそれは悪いことではありませんが、個人開発の(というか私の)ゲームの強みはそれでは出てこないと思う。思いつきや直感、主観とやる気とワガママと自己満足のフィルターをガビガビに通して蒸留せずにグツグツと熱したまま練り込まれた狂気的に何かが重要です。
これを計画性の中で作ろうとすれば熱が失われ、タスク消化と一緒に必要な何かを見落としてしまいます。つまりある程度無計画かつフィーリングで進める必要があるってこと。
つまりリリースを計画的にやるなんて無理ってことですね!ワハハ!
モチベーションが続くうちに新作を練り上げて、飽きたらとっととリリースする、そんな感じでしょうか。
いつも通りですね。ワハハ!
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